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 『早稲田大学百年史』は全七巻で構成され、本文のみで八千頁を超す浩瀚な史書である。ここに総索引・年表編を編纂したのは、この大著に盛り込まれた無数の史実とそれらの位置づけについて、必要とする知識を読者が容易に検索できる便宜を提供したいと願ったからにほかならない。この趣旨に添って、総索引・年表編は、第一巻から第五巻までの通史編と別巻Ⅰおよび別巻Ⅱの学部・付属機関史編とのすべての目次と、通史編のそれぞれの巻末に収録されている人名索引および事項索引を編集し直した総索引とが、主たる柱となっている。しかし、それだけにとどまらず、本来ならば別巻に収載すべきであったが収まり具合の必ずしもよくない法人(大学経営)の歴史をも、歴代の法人役員の一覧とともに、本編に収めた。加えて、主題ごとではなく時間の流れの中で個々の史実が持つ意味を理解する一助にと考慮し、年表を作成した。もとより、限られた文字数で完璧な知識を伝えることは不可能なので、読者が個々の史実について一層詳しい知識を得たい場合を配慮して、出典を明記するという工夫を凝らしてある。これらの追加分は、原稿の段階で編集会議の議を経たものである。

 『早稲田大学百年史』の完成までに多くの方々から寄せられたご協力に深く感謝するとともに、この総索引・年表編が、早稲田大学の歴史を身近なものとするため大いに活用されることを心より願うものである。

 平成九年七月

 早稲田大学大学史編集所