本第三巻は、正田健一郎、滝沢武雄総編集により昭和五十五年三月に、また木村時夫および右両名総編集により昭和五十八年三月に、それぞれタイプ印刷した上・下(第一・第二)三分冊の稿本を底本とし、大方の叱正と、それ以後発見された資料とを勘案して、小松芳喬監修の下に、全面的に加刪を施したものである。なお、旧大学令下終末期、昭和十九年より昭和二十四年までの学苑の歩みについては、第八編として次巻に説述するが、大正九年四月以降旧大学令下全時期の学苑発展の数字によるまとめと、その間の学苑の教員就退任および担当科目の表とは、同編末尾の章に譲ることとした。
稿本(第四巻に譲った時期および主題を除く)ならびに本書の執筆または資料蒐集に参加したのは、木村時夫、正田健一郎、滝沢武雄ならびに小松芳喬のほか、石山昭次郎、川口浩、木村毅、河野昭昌、佐藤能丸、高橋正明、中西敬二郎、松本康正、和田穣であり、更に本巻では特に大槻宏樹、市川孝正両教授の協力を得た。また写真のレイ・アウトについては、有限会社グレービー片岡秀夫氏を煩わした。
本巻の成るまで、資料の閲覧、写真の撮影その他に関し、学苑の内外において供与せられた便宜は夥しく、稿本の不備に寄せられた懇切な指摘に対してとともに、ここに謹んで深謝の意を表するものである。
昭和六十二年一月
早稲田大学大学史編集所